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黒龍江ニュース

○黒龍江省、再び厳戒態勢に

2021-02-01

黒龍江省では、国外からの入境者を除けば、昨年5月9日に確認されたのを最後に、新型コロナウイルスは新規症例ゼロの状況が続いていたが、12月10日に牡丹江市と綏芬河市で感染者が確認されると、1月1日から31日までに、ハルビン市をはじめ複数の都市で合計619名の感染者が確認された。

ハルビン市では、映画館や喫茶店、遊興施設及び学習塾等の営業停止、また、人の集まるイベントの開催禁止等が1月19日付で通達された。営業停止となっていなくても、大型商業施設では営業時間が短縮されている。通りに人の姿は少なく、夜になると賑わうはずの飲食店には空席が目立つ。一部の飲食店等では、2月11日~17日の春節(旧正月)休暇を待つことなく、前倒しで長期休業に入っているところもある。ハルビン市内のあるホテルは、例年であればハルビン氷祭りのこの時期は観光客で予約が埋まるが、現在は宿泊客が激減している。

感染拡大の早期収束に向け、現在ハルビン市政府は市民が主体的に取り組むよう呼び掛けている。昨年12月末頃、まだハルビン市内で感染者が確認されていない時期は、マスクを着用していれば、その他は何も要求されずほとんどの施設に入ることができたが、その後市内で感染者が確認されると対策が厳格に行われるようになった。マスクの着用はもちろん、施設に入る際や公共交通機関に乗車する際には「龍江健康コード」という専用アプリによるQRコードの提示を求められる(一部店舗では検温も行われる)。

春節休暇は、例年多くの中国人が帰省や旅行のため大移動をする。今年は不要不急の帰省や旅行は控え、今いる場所で春節を過ごすよう、各地で通知が出ている。一方で、「春運」と呼ばれる人の移動が活発になる期間(今年は1月28日~3月8日の40日間)には、中国全体で延べ17億人が移動すると中国交通運輸省が予測している。春節休暇後に感染が拡大することなく、一日も早く以前のような生活に戻れることを願うばかりである。(K)

  

写真左:マスク着用とQRコードのスキャンを求める店舗入口の掲示

写真中央:QRコードをスキャンすると表示される通行可の表示(アプリ画面)

写真右:自分の状態を示すQRコード。緑色は問題なしの意味(アプリ画面)